鷹栖山 観音寺 奥の院 ─ 静寂と祈りに包まれる参拝体験
- 空 sola 想作屋

- 4月24日
- 読了時間: 2分
更新日:5月23日
大分県宇佐市の鷹栖山にある「観音寺 奥の院」は、まるで時がゆっくりと流れるような、静かな祈りの空間。今回は、その神聖な場所を訪れた参拝の記録をお届けします。
■ 桜の道を越えて
観音寺は鷹栖公園の奥、鷹栖つり橋を渡った先にあります。ちょうど訪れた日は、二重桜が咲き誇り、まるで春の神様が出迎えてくれているかのようでした。
桜並木の先に、奥の院がひっそりと姿を現します。現在は本体である観音寺が無人となり、地元の方々の手によって観音堂が大切に守られています。境内は清掃が行き届き、静寂の中に温かみを感じました。
■ 由緒と歴史に息づく祈り
観音寺は元々、宇佐神宮弥勒寺の塔頭(たっちゅう)として、法蓮により建立されたと伝わります。その後、虚空蔵寺の薬師如来像が移され、今では観音堂、薬師堂、大悲堂、慈眼堂が祈りの場として息づいています。
つり橋と岩を刳り貫いた洞門を抜けた先に、かつて渡し船や山道しかなかったという「百間岩」の絶景が広がります。
■ 心に響く大悲堂と観音堂を参拝体験
まず足を運んだのは、大悲堂。観音菩薩の「大いなる慈悲」を象徴するこの堂は、休憩所を兼ねた東屋風の建築で、地元の方の寄付で建てられたとのこと。奥には観音像が静かに鎮座し、柔らかな空気が流れていました。
そこから少し階段を登ると、仁王像が出迎えてくれます。かわいらしくも凛とした姿の仁王像の周囲には、地蔵や石仏、磨崖仏までもが点在し、信仰の深さを物語っていました。
観音堂は、断崖に建てられた懸造りの建築。江戸時代に建て替えられたもので、文化財としても価値が高く、祭礼は今では慈眼堂で行われているそうです。

■ 修正鬼会と千日参り──伝統がつなぐ願い
観音堂では「修正鬼会(1月4日)」や「千日参り(1月10日)」といった祭りが、今も地元の方々によって守られています。特に「千日参り」は「智恵もらい」として知られ、1度の参拝で千日分のご利益があるとも言われています。
■ 観音さまに願いを──そして感謝を
観音堂では、如来さま・菩薩さまの木像が安置され、厳かな空気が漂っていました。線香とロウソクが備えられていましたが、住職不在のため火を使わず、般若心経を唱えて感謝の気持ちを伝え参拝体験をさせていただきました。
観音さまは、「観世音菩薩」あるいは「観自在菩薩」とも呼ばれ、慈悲の心で私たちを救ってくれる仏さま。
この日もきっと、誰かの願いをそっと受け取ってくださっていたことでしょう。
皆様が、より笑顔で幸せな毎日を過ごせますように・・・・弥栄
―福運屋 空彩








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